株式会社コミュニティネットは3月21日、医療・訪問看護・介護の事業所とサービス付き高齢者向け住宅を含む地域ケアの拠点「ゆいま〜る中沢」(多摩市中沢2-5-3、唐木田駅から徒歩約8分)のオープン記念式典を開催した。式典には関係者や入居者のほか、多摩市の阿部裕行市長らも出席した。また、記者会見と施設の内覧会もあわせて行われた(正式オープンは24日)。
コミュニティネット代表取締役社長の高橋英與氏(右下写真・左)は、「(老いを迎えて)だんだんからだが弱くなってから最期の終末まで対応できる、多摩市全体のトータルケアを実現するために貢献したい。食堂やケア施設を地域住民にも開放することで、団地再生に寄与するモデルを作り、他の地域の参考になるような成功例にしたい」と抱負を語った。
同施設の隣に位置する新天本病院を経営する医療法人財団天翁会は、ゆいま〜る中沢のクリニック、訪問看護、認知症対応型グループホームの運営を受け持つ。天翁会の天本宏理事長(右)は、「地域包括ケアは『箱』の中だけで完結せず、日常生活圏に出かけていき、地域に溶け込むことが重要。急速に進む超高齢化は過去にない経験で、手本はないが、正しいと思うことをいろいろ挑戦するしかない。(ゆいま〜る中沢と)一緒に取り組めることを楽しみにしている」と述べた。
阿部市長は、「多摩市内の医療拠点である中沢地区にこうした小規模多機能型の施設ができたのは喜ばしい。天翁会の新天本病院と連携し、在宅で老いを迎えられる体制作りにも地元から大きな期待が寄せられている」などと祝辞を述べた。
施設の住宅部分は総戸数56戸で、1Kから2LDKまでの4タイプがある。家賃は一括払いで2130万〜3794万円、月払いの場合は13万1500〜23万4220円。どちらの場合も生活サポート費などが別途かかる。21日現在で約6割が契約済みという。
式典に参加した入居者の一人は、「これまで都内のマンションで一人暮らしでしたが、いろいろな施設を見て、駅から歩ける場所に立地している利便性と、地域に溶け込むという理念にも共感して決めました。これからも引きこもることなく、海外旅行など積極的に活動していきたいです」と話す。「ゆいま〜る食堂」を運営するNPO法人多摩草むらの会による料理も、これまでに実施された入居者対象の懇談会で食べてすっかり気に入ったそうで、この日も満足げに料理を口にしながら他の入居者らと談笑していた。
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左:居室での内覧の様子。 右:共用部分は開放的で明るい雰囲気。
株式会社コミュニティネット