東京都葛飾区の金町浄水場で乳児向けの基準値を超える濃度の放射性ヨウ素が測定され、都が23区と多摩市など5市で乳児による水道水の摂取を控えるよう求めたことを受け、多摩市は3月24日朝、市内の乳児の保護者に飲料水を配布することを決定した。
対象は平成22年3月24日以降に誕生した満1歳未満の乳児で、市の広報広聴課によると、市内で該当する乳児は現在1075人いるという。乳児1人につき水1.5リットルが入ったペットボトルを2本、2日分として1回のみ配布する。
配布日時は今日24日午後1時から午後6時までと、明日25日(金曜)午前9時から午後4時まで。配布場所は市立健康センター、市役所地下入り口、パルテノン多摩エントランスホール・1階入り口の3カ所。保護者には母子健康手帳と持ち帰り用の袋を持参するよう求めている。
なお、東京都は23日に、23区と5市(多摩市、武蔵野市、三鷹市、町田市、稲城市)に対し、緊急対応として乳児1人当たり550ミリリットル入りボトル3本を提供すると発表していた。都から提供される水は24日午前から搬送開始されるが、多摩市では独自に配布を行う。
また都は、23日に浄水場3カ所で行った水道水の放射能測定の結果を発表した。金町浄水場では放射性ヨウ素(ヨウ素131)の濃度が1kgあたり190ベクレルで、依然として食品衛生法に基づく乳児の飲用の指標値である100ベクレルを超えているが、前日の210ベクレルからはわずかに下がった。羽村市の小作浄水場と埼玉県朝霞市の朝霞浄水場では検出されなかった。
水道水の放射能測定結果に対する対応について (多摩市ホームページ)