聖蹟桜ヶ丘駅周辺で毎年春に開催される「せいせき桜まつり」。第33回を数える今年、主催の桜まつり実行委員会は、6日(日)午前10時から午後5時まで多彩なプログラムを組んでいるほか、関戸公民館では4日から関連の展示やトークイベントも企画。3年前の震災を決して忘れることなく、復興支援を継続していく姿勢を打ち出している。
関戸公民館ギャラリー(聖蹟桜ヶ丘駅前、VITA7階)では、3者合同の「震災と原発事故を風化させないためのパネル展」が6日まで開催されている。出展しているのは、恵泉女学園大学、一般社団法人多摩循環型エネルギー協会(多摩エネ協)、写真家の桃井和馬氏。
恵泉女学園大学は、澤登早苗教授(園芸学)が主導して取り組んできた福島の子供たち招いた“リフレッシュ&エコ”キャンプなどの活動を、写真や子供たちの寄せ書きなどを掲示して報告。
多摩市在住の桃井氏は、2011年3月17日の岩手県釜石市で雪の中がれきに囲まれた道を歩く人々から、昨年7月の青森県むつ市に完成したばかりの高濃度放射性物質保管施設まで、写真18点を展示。今回のパネル展に寄せて、「自然災害の被災地と、原発災害の被災地では、その後のありように決定的な違いが生まれています。(中略)真の前で立ち止まり、写真が発する言葉を聞いてみてください」と呼びかけている。
3.11を経て、地方に危険な原発を建てて大都市圏で電気を大量消費するそれまでの暮らしを反省し、地域で太陽光発電所を作り人とお金も地域で回るような循環型社会の実現を目指す多摩エネ協は、事業会社の多摩電力合同会社と連携し、市民発電所第1号を恵泉女学園大学南野校舎に、第2号をゆいま〜る聖ヶ丘を設置したことを報告。今年度は多摩市の11公共施設の屋根を借りて太陽光発電を行うモデル事業を進めていることや、さらに団地など集合住宅にも展開する計画などもアピールしている。
たまたま公民館に来たついでに立ち寄ったという男性は、桃井氏が撮影した被災地の写真を眺めながら、「東京オリンピックに使う金も人手も、もっと東北のために使えば復興が進むのに」とため息をついた。恵泉大の展示を見ていた福島県出身の女性は、「多摩の人たちが福島のことを覚えていてくれて、支援を続けてくれることが嬉しい」と話していた。
第33回せいせき桜まつり
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