公益財団法人多摩市文化振興財団は現在、パルテノン多摩歴史ミュージアムで特別展「聖地をめぐる行者と庶民」を開催中だ。約100点の資料を展示し、江戸時代以降に多摩から遠方へ修行・巡礼・参詣に向かった人々とその信仰を振り返ることで、「人々と聖地・地域社会との“つながり”を考える」という。入場無料。
展示構成は、多摩から各地の聖地を巡った行者に注目する「多摩の六十六部」、地域における富士信仰のようすを振り返る「富士信仰と行者」、庶民層にも寺社を訪れる習慣が広まった江戸時代の参詣や巡礼について考える「西国の聖地を目指す人々」、講社(信者たちの集まり)から代表者が参拝する習慣が現存する地域を取り上げた「今なお続く代参講」の4つ。期間は5月27日(日)まで。
また、特別展関連講座「行者と庶民の信仰史」を、4月14日から5月13日まで計4回開催する。パルテノン多摩学芸員・乾賢太郎氏の「地域資料から見た多摩の六十六部」、恵泉女学園大学教授・梅澤ふみ子氏の「富士信仰の変遷」、真言宗智山派智山年表編纂委員・村上弘子氏の「高野山と伊勢の参詣習俗」、法政大学非常勤講師・長沢利明氏の「武州御嶽信仰と代参」で、定員は各回40名。受講費は各回500円だが、4回通しで申し込む場合は1500円。申し込み方法は以下のリンク先に掲載されている。
歴史ミュージアム2011年度特別展 聖地をめぐる行者と庶民 (パルテノン多摩)
特別展関連講座「行者と庶民の信仰史」 (同上)