国土交通省などが推進する「水辺の楽校プロジェクト」に今年3月、「多摩市水辺の楽校」が登録されたことを受け、6月27日午前に市立多摩第一小学校・多目的ホールで開校式が開催された。同プロジェクトは、子供が水辺で安全に楽しく遊びながら自然環境について学べるような事業を、市民団体、教育委員会・関係団体、行政が連携して企画・実施するもの。開校式では来賓あいさつ、事業活動計画案についての意見交換と議決、運営協議会の会長・会員紹介などが行われた。
また、この日午後からは、多摩市環境行事実行委員会が主催し、多摩市水辺の楽校が共催する「川の生き物観察会」が開かれた。多摩川と大栗川の合流点近くで川に入って水生生物を観察する集まりで、市内から80名の親子が参加。近くにありながらも触れる機会の少ない水辺の自然に親しんだ。
これら2つの行事の模様をフォトレポート形式で紹介する。(高森郁哉)
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多摩市水辺の楽校運営協議会の西会長と役員・会員の紹介。会の目的は、「多摩市内の多摩川と、その周辺の水辺の自然と生き物の生育する環境を守り、子どもたちの自然体験や世代を超えた市民の交流、憩いの場として多摩川を活用すること」。
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来賓として阿部裕行市長もあいさつ。「長年続いている川の生き物観察会には、私の3人の子もお世話になりました」「子どもは川と水を通して自然や歴史を学ぶもの」「水辺の楽校が、治水対策と、人と自然の共生について理解を深める場になる」などと述べた。
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開校式会場の第一小の玄関には、「よみがえれ、大栗川を楽しむ会」がペットボトルと竹で作ったイカダを参考展示。このイカダは、同会が7月19日(月曜・海の日)に主催する「大栗川水辺祭り」で使われる。
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観察会の実施前に、多摩市都市環境部の職員、実行委員会スタッフ、講師、ボランティアたちがミーティング。雨が降った場合に進行を変更して対応することや、安全に関する確認事項を打ち合わせる。
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午後12時20分、受け付け開始。6月上旬に市内在住・在勤・在学者(小学3年生以下は保護者同伴)を対象に定員80人で参加者を募った。
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事故防止策の一環として、今年からライフジャケットを子ども全員に着用してもらうことにした。
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渡辺都市環境部長によるあいさつ。平成9年から毎年実施している催しで、今年は申し込み受け付け開始から5日で定員に達したとのこと。また、実行委員会の山田会長によると、例年8割が初参加で、大勢の市民から好評を博しているとか。
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大栗川へ向かう第1班。この日は4班に分かれて行動し、班長以下のスタッフが子どもたちの安全に気を配った。
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水際に生えた草の根元あたりを足で踏んで魚やエビなどを追い出す「ガサガサ」のやり方を教わり、早速チャレンジする子どもたち。
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川の流れがよどむ湾状の部分に多くの生き物が見つかる。
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参加者たちがつかまえた小魚や昆虫を、いったん水槽に集める。なお、これらの生き物は観察終了後、川に戻される。
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子どもたちが見やすいように、種ごとにラベルを貼ったビニール袋に入れて、回覧する。
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独立行政法人・農村工学研究所の西田一也博士が、今年で3回目の講師を務める。生き物の見分け方や生態を分かりやすく説明してくれた。
[関連リンク]
「子どもの水辺」再発見プロジェクト・水辺の楽校プロジェクト (国土交通省サイト内・PDFファイル)