多摩センターの多摩美大美術館前広場で10月2日午後、多摩市ミニバスの「ハローキティにあえる街 多摩センター」ラッピング新車両のお披露目会が開催された。
多摩市では平成9年から、京王電鉄バスに事業委託し、南北線・東西線の2路線のミニバス運行を開始。平成17年4月からは、地域資源であるミニバス1台にサンリオキャラクターのラッピングを施し、「ハローキティにあえる街 多摩センター」事業を推進するための「動く広告」として、多摩センターを通る東西線で運行してきた。
今年度の車両入れ替えに伴い、新車両にも引き続き「ハローキティにあえる街 多摩センター」デザインのラッピングを施工。描かれるキャラクターの数を増やし、全体のカラーを青からピンクに変更したほか、内装も「ハローキティにあえる街 多摩センター」のイメージを掲出して“乗ってみたくなるバス”となるよう演出したという。
2日のお披露目会では、阿部裕行市長によるあいさつ、市民経済部経済観光課の担当職員らによる説明のあと、キティちゃんを交えた記念撮影や、公募を通じて招待した親子10組を対象とした試乗会が行われた。
また多摩市は今月10日(日曜)から、地域密着型交通検討事業として、愛宕・和田地区と永山駅をつなぐミニバスを3カ月間試験的に運行する交通社会実験を実施する。愛宕地区では平成19年以来、住民主体で愛宕地区と永山駅を結ぶ新しい交通システムを検討。市もこの間会議に参加し、資料の作成・印刷・発送や関係機関との調整などで支援してきた。
3年間の検討を経て運行計画案を策定し、今年6月の市議会で補正予算に組み込まれた補助金500万円が承認されたこと受け、あたごミニバス運行委員会(竹内東朗会長)、多摩市、京王電鉄バスの3者間で覚書を締結。10月10日から来年1月9日までの試験運行にこぎ着けた。
経路は愛宕ルートと和田ルートの2系統があり、各8便が午前7時台から90分間隔で運行。料金は全線170円均一で、現金のほかPASMOやSuicaも利用できるが、シルバーパスは使えない。
なお、あたごミニバスの取り組みには、初期から東京都市大学・環境情報学部の小池星多准教授と研究室の学生たちがデザインやITで協力しており、同運行委員会のホームページの制作や「ミニバスにゅ〜す」の発行、バス停のデザインと制作などに取り組んできた。これらの活動が市の都市環境部道路交通課から評価され、既存ミニバス路線用車両のラッピングデザインも2回担当している。