多摩市立南鶴牧小学校(鶴牧5-43)の校庭で25日午後、第2回エコスポ祭(まつり)が開催された。校庭には2年前に導入された芝生が5120平方メートルの面積に広がり、都内の公立小学校では最大。芝生の管理を行う南鶴牧小学校グリーンネットワーク委員会(南鶴Gネット)が、昨年に続いて主催した。
「あきカンや古新聞が入場料だよ!」と呼びかけ、リサイクル資源を回収。南鶴Gネットでは日頃から、リサイクルの収益金を芝生維持の費用にあてている。スポーツの部では、幼児もできるバランスボール、大人を中心とした体力測定、ピラティス・ヨガ、キックターゲット、タグラグビーなどを実施。近隣地域に住む大人や未就学児童も一緒になって、裸足で芝生の感触を楽しんだ。
同校の棚橋乾(たなはし かん)校長らは3年前の4月、東京都が推進する公立学校運動場芝生化補助事業を活用することを発案。市への働きかけ、都内の芝生導入校の見学、保護者や地域住民への説明と支援要請などを精力的に行い、同年末には補助金交付を取りつけたという。
棚橋校長は、「芝生化してから、校庭で転んでケガをする子がほとんどいなくなりました。ケガを気にせず思いっきり遊べるようになったと、子供たち自身や保護者たちからも好評です」と話す。
また、福田章人副校長は、「今年は、生徒と保護者以外にも芝生を楽しんでもらえるよう、幼稚園や保育園の子供さんも参加できるバランスボール、大人も対象とした体力測定などを追加しました」と説明。エコスポ祭を通じて南鶴牧小の芝生をより多くの市民に体験してもらえれば、と期待する。
市内ではこのほか、市立東愛宕中学校の中庭が来年3月に芝生化される予定だという。地域住民の理解と支援、雨水利用で管理維持費を抑える工夫など、いくつかのハードルはあるが、こうした校庭芝生化の取り組みが他の公立学校にも広がっていくことを願う。(高森郁哉)
左:熱画像を示しながら、芝生部分の温度が低く快適であることを説明する棚橋校長(中央)。
右:未就学児も参加したバランスボール。芝生の柔らかさを素足で感じ、自然と笑顔に。
[関連リンク]
・多摩市立南鶴牧小学校
・校庭の芝生化トップページ (東京都環境局)