グリナードの上、ベルブへ行くところに
陽気で顔にポップなカラーリングのオブジェがあります。
この笑顔に隠された物語を知ると
ちょっと素通りできなくなってきます。
WELCOME! 僕だけの島
僕はひとりぼっちの世界から帰ってきました。でも僕の島は今でも心の中にあります。
だからきっと、みんな両手を拡げて迎えてくれたのでしょう。
「おかえりなさい!」って。
もう僕はうれしくて、真っ赤です。まるで、木に揺れる熟れたサクランボのように。
YELLOW MAN Basking in starlight
きらめく星のあるところ
僕は別れを告げるために仲良したちを呼びました。そして両手を拡げて言いました。
「宿題や渋滞やテレビや巨大なコンクリート、いらいらさせる人たちはもううんざりだ。
僕は一人になれるところに行くよ。
海の水だけが僕を洗い流し、太陽だけが僕を見つめ、
星明かりだけが、僕を美しく明るい黄色に変えてくれる島へ。」
VIOLET MAN Art nostalgia
美が恋しくて
自分の島に逃げ込んで、僕は充実の心と歓びでいっぱいでした。
自然だけに囲まれて僕自身に浸っている。・・・嬉しかったのです。
買うものも、お金を払うのもないのですから。笑顔だけを身にまとっていました。
でもしばらくすると、単調な毎日に飽きてしまい、
僕の顔から笑顔も消えました。音楽も読書も会がも味わうこともなく、
僕は憂鬱な紫色の貝殻に閉じこめられてしまいました。