教育費のうちレベルアップ事業として、持続発展教育(ESD)推進事業に300万円を計上した。
拠点となる市内の公立小中学校27校のうち、2月現在で12の小学校、6の中学校がユネスコスクールに加盟済みだが、残り9校についても加盟を申請。ユネスコスクールは、世界中の学校との交流を通じ情報や体験を分かち合うこと、地球規模の諸問題に若者が対処できるような新しい教育内容や手法の開発・発展を目指すことを目的とし、世界180カ国で約9000校、日本では約370校が加盟している。
次年度のESD推進事業の柱は、「(1)ユネスコスクール支援大学である玉川大学との連携強化」と「(2)防災教育の充実」の2つ。(1)では、玉川大の支援を受けながら、多摩川沿いの多摩中学校が英国のテムズ川河口近くのサウスエンドにある学校と、ウェブ会議システムを利用した“川辺にある学校同士の交流”を実施する。また、多摩第一小学校や連光寺小学校が谷戸田や雑木林など地域の環境と密着して取り組んでいるESDを、全国のユネスコスクールに紹介し交流する予定。
(2)では、小中学校各1校を防災教育推進モデル校として指定し、24年度から2年間にわたり実践を通して研究する。多摩消防署や国士舘大学と連携した教材等の開発や体験実習も行う。また、被災地である気仙沼市のユネスコスクールとの交流を通した防災教育も予定している。