【多摩市・阿部市長インタビュー(2)から続く】
■タウンミーティングについて
――6月の議会や、阿部市長が講師を務めた6月の「多摩市まちづくり研究会」などでも感じたことですが、市長の基本的な姿勢として、じっくりと丁寧に話し、議論するということがあると思います。民間出身ということが大きいのではないかとお察ししますが、平易な言葉を使って語ることが市民にも支持される大きな要素だと思います。一方、市民全体でみると、市政に対する関心はまだまだ低いように感じます。そこでたとえば、タウンミーティングのような試みで直接対話の場を広げて、「ポジティブ多摩」の理念を伝え、市民の自発性・積極性を促していってはいかがでしょうか。
ええ、タウンミーティングについてはぜひやってみたいと思っていまして、私の所信表明や未来ビジョンで示した政策について、テーマ別に政策討論会をし、あるいはエリア別に、年代別にといったいろいろなことを手がけていきたいと思っています。
そしてまた、単に市長と対話するだけでなく、自分たちもこのまちづくりの主役なのだという意識で、みんなで一緒にいろんな議論ができるような場を、ぜひ作りたいと思います。それに、これはお金もほとんどかからない取り組みだと思いますから、実現に向け努力したいと思います。
■たまプレ!と多摩市民へ
――ここでひとつお願いがありまして、阿部市長は新聞業界、大手メディアのご出身ということで、メディアの世界の先輩として、また地域主権を掲げる市長として、地域メディアの「たまプレ!」に何かアドバイスをいただけますでしょうか。
アドバイスなどというものではないですが、メディアの原点というのは、たまプレ!のように地域の中で情報発信し、コミュニケーションをとっていくという部分にあると思います。やはりメディアというのは、相手の顔が見えるとか、距離感が近いところにあるといったことが、私は一番重要だと思いますし、地域が元気になっていく秘訣として、メディアが元気であるということも大事だと考えます。そういった意味で、たまプレ!は地域の中で、インターネットのサイトを通じてそうした役割を果たしていると思っていますし、これからもっと大きくなって、多摩の中でのいわばメインストリートのメディアとして発展されることを期待しています。
――どうもありがとうございます。最後になりますが、多摩市民に向けてメッセージをお願いします。
私が掲げている「ポジティブ多摩」の言葉の通り、前向きに、元気に、市民一人ひとりの皆さんの力が本当に発揮できれば、素晴らしいまちづくりができると思います。世の中は経済が依然として不安定で、個々の家庭の中でも大変なこともあるでしょうが、お互いの状況や価値観の違いを認め合ったうえで、みんなで手を取り合って良いまちを作っていきたいと思いますので、ぜひよろしくお願いします。共にがんばって、多摩のまちづくりを進めていきましょう!