多摩市は現在、策定作業を進めている第五次多摩市総合計画のうち、将来都市像を示す「基本構想」の原案について、パブリックコメント(市民の意見)を募集している。意見募集は9月20日に開始し、これに伴い市民説明会も3カ所で開催。そのうち永山と多摩センターでの説明会が10月2日午後にそれぞれ実施された。
多摩市の「総合計画」とは、将来に向けてまちづくりを推進していくための指針となる市の最上位計画で、1971年(昭和46年)から10年ごとに策定されてきた。第五次の総合計画は、まちの将来ビジョンである基本構想(平成23年度からのおおむね20年間)と、目指すまちの姿を実現する取り組みの方向性を定める基本計画(平成23年度からのおおむね10年間)の2層で構成される。
説明会では、浦野企画課長が多摩市の歩みや現状を、市域の空撮写真やグラフのスライドを交えて概説。続いて阿部市長(左上写真)が、基本構想原案における将来都市像「みんなが笑顔 いのちにぎわうまち 多摩」を示し、まちづくりの基本理念について語った。また曽我企画制作部長は、今後の「目指すまちの姿」と、その実現に向けた基本姿勢を説明した。
続く質疑応答・意見交換では、ある市民が「地域委員会で市税の1%の使い道を地域住民が決定し、地域のために使うという仕組みは、市民の自治意識を高めるのに有効。早期の実現を望む」と発言したのに対し、別の市民からは「地域委員会に使途を任せる予算の割り当てはカンフル剤のようなもの。安易に出すべきではないし、時間をかけ十分に検討する必要がある」と反対意見が出されるなど、合意形成の難しさも浮き彫りになった。
9月から募集していたパブリックコメントの締切は10月4日(月)で、提出方法は市役所への持参、郵送(当日消印有効)、ファクシミリ、ウェブの専用フォームの4通り。詳細は下記のリンク先に掲載されている。
第五次多摩市総合計画基本構想原案に関するパブリックコメントを実施します (多摩市ホームページ)
[写真2点はベルブ永山の消費生活センター・講座室での市民説明会の模様]