多摩センターで3月9日、被災地を忘れないことと脱原発の願いをアピールする「3.11フクシマを忘れない 原発のない未来を アクション in TAMA」が開催された。東日本大震災・原発事故の翌年3月から多摩市で始まったイベント。3年目を迎える今年は、多摩市や近隣市から約100人の市民が参加した。
参加者らは多摩中央公園に集合し、シンボルカラーの黄色の衣服やリボンなどを身につけてウォークを開始。列を作ってクロスガーデン多摩、ココリア多摩センター、サンリオピューロランドなど商業施設を結ぶ遊歩道を歩きながら、通行中の買い物客らに「再稼働反対」「子供たちのために原発のない未来を」などと声を上げた。(写真左:先頭は実行委員長の山口渉さん)
パルテノン大通りで行われたリレートークでは、参加者らが1人5分程度の持ち時間で、放射線量測定、自然エネルギー等へのエネルギーシフト、福島の若者をテーマにしたドキュメンタリー映画製作など、さまざまな活動報告や参加呼びかけを行った。
東京大学助教で社会思想史を専門とする神子島健さん(右写真)は、「安全と言われてきた原発が、ひとたび事故を起こせば人間の生命と生活を脅かすことが明らかになった。今も苦しい状況に置かれている被災者のことを忘れずに、何が本当に大切なのかをよく考え、少しずつでも社会を動かしていきましょう」と呼びかけた。
残念なことに、ある活動団体が無料イベントの告知をしている最中、活動を快く思わない別の参加者が大声でさえぎって中断させようとする一幕もあった。最近また被災地を取材してきたという写真家の桃井和馬さんは、「原発のない未来のために、主義主張を超えて手をつなぐことが大事。3.11アクションはそのための集まりだと思う」と訴えた。
永山在住で3歳の男児を連れて参加した女性は、「普段は子育てで忙しくなかなか地域活動もできないが、1年に1度くらいはと思い昨年、今年とこのアクションに加わった。関心を持ってほしい10代や20代の若者に、事前の告知が届いていないのでは。リレートークも、街ゆく人が足を止めて聞きたいと思えるような工夫が必要」と課題点を指摘していた。
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