女子サッカーにとってW杯イヤーとなる2015年の幕開け。日テレ・ベレーザは1月1日、浦和レッズレディースと第36回全日本女子サッカー選手権大会の決勝戦を行った。今季のなでしこリーグを制覇したチャンピオンチームを相手に1-0で勝利したベレーザ。惜しくも届かなかったリーグ戦のリベンジを果たす”皇后杯”の奪還で、5年ぶり11度目の栄冠に輝いた。
小雪がちらつく中での元日決戦。決勝の舞台となった味の素スタジアムには6千人以上のサッカーファンやサポーターが詰めかけ、寒い中でも熱い声援を送っていた。開始早々からベレーザが細かいパスをつなぎながらボールを支配し、優勢に進めていくという試合展開。前半19分、ポストプレーから流れたこぼれ球をうまく拾ったMF籾木結花選手がドリブルで持ち込み、左足から強烈なシュートを放つ。GK池田咲紀子選手が必死にセーブするものの、その弾いたボールに反応したFW田中美南選手が右足で詰め、結果的にこの試合で唯一の得点が生まれた。
「後半は押し込まれる時間もある中、守備陣がよく耐えました」と寺谷真弓監督が振り返ったように、後半の苦しい時間帯を耐え抜いて手にした栄冠は、大会無失点で優勝したベレーザの堅い守備の象徴と言えよう。また、ベレーザ一筋18年の小林弥生選手にとっては現役最後となる試合。若手選手たちにとっても特別な存在である「弥生ちゃんのために」と臨み、チーム必勝のモチベーションにつながったことは間違いない。
優勝決定のホイッスルが鳴った瞬間から感激の涙が止まらない。試合出場こそ果たすことは出来なかったが、チームメイトとしっかり抱き合い、喜びを分かち合った後のとても満足気な表情が印象的だった。表彰式では持ち前の笑顔を取り戻していた小林選手。歓喜のラインダンスの後、あらためてサポーターを目の前に挨拶。「今日は負ける気がしませんでした。これからも日テレ・ベレーザの応援をよろしくお願いします!」と、自らの最後の舞台を最高の笑顔”弥生ちゃんスマイル”で飾った。
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