多摩市内唯一の観光農園・新倉農園(落川1179)が、イチゴ狩りを楽しむ人々でにぎわっている。今年は5月末ごろまで、多摩市産の甘くて大粒の完熟イチゴが味わえそうという。
同園は、父親から引き継いだ農地を活かして新しい形で農業に挑戦したいと、サラリーマンだった新倉隆さんが転身して、2007年にイチゴとブルーベリーの観光農園としてオープンさせた。
住宅街の中にあるハウスには3000株のイチゴの苗が植えられている。品種は、大粒で糖度の高い「章姫(あきひめ)」と「紅ほっぺ」。関東一円の観光農園をあちこち訪ねては研究を重ね、この品種に決めた。真っ赤に実った食べごろイチゴを、腰をかがめることなく楽に収穫できるように、大人の腰くらいの高さに苗を植える高設栽培も採用した。
4年目となる今季は2月上旬からイチゴのシーズンが開幕。リピーターも増えて、週末や連休ともなると都内ばかりか隣県からもドッと人が訪れ、時にはイチゴの実りが追いつかないこともあるのだとか。イチゴの実り具合、混雑状況などを事前に電話で確認し、来園時間を予約をするのが安心だ。
新倉さんによると、特に3月から4月は味、実の大きさともに、イチゴにとって一番いい季節だそう。「今年は4月12日から22日ごろの平日がお勧め。イチゴがよく実る時期だし、休日に比べてゆとりがあるので、のんびりイチゴ狩りが楽しめます」
入園無料。摘み取ったイチゴは100グラム300円で買い取るシステム。営業時間は9時30分〜11時30分、13時30〜15時30分(平日は予約があれば17時まで延長可)。
予約、問い合わせは同園(電話080-1173-1346)へ。 (亀山康江)